SPA TRAIL (大切なもの編)

所詮ぼくは72㎞の男だった…
72㎞ならそこそこ楽しんで苦しんで完走できるのになぁ
ここからあと90㎞走らなきゃいけないなんて恐ろしすぎる100mile
それでもやっぱりトレランは苦しくて楽しい(走ってる時は何度も泣きたくなるけどw)
やっぱり僕は人生楽しいだけじゃダメだと思う
やりたくないことや苦しいこともあるから楽しさがより輝く
そして僕は今日ずっと2つの事を考えながら走ってた
1つは走る前にも言った小林麻央さんの事
あの人は別にマラソンなんてやってなかったけど
もしも元気になれたら色んなことに挑戦したかったと思う
きっとしてたと思う
今日ぼくは走ってて苦しくて脚が痛くて止まりたくなるたびに
世の中には小林麻央さんのようにもっと苦しい思い痛い思いをしている人がいると思って乗り越えた
そしたら1番苦しい坂を乗り越えた時に一口飲んだオレンジジュースの味は味わったことがないほど格別だった
小林麻央さんがブログで最後に書いたオレンジジュースの味が少しだけわかったかもしれない
彼女はこういう世界で生きてたのかと思った
僕のこの苦しいトレランは脚を止めなければいつかゴールについてこの苦しさからは解放され待っていた家族にも会え温泉に入って美味しいご飯が食べれる
そした今、苦しくても
その時には笑い話になって
「辛かったよね〜」なんて話せる
だけど彼女の苦しみの毎日は永遠に続いてしまった
人生は残酷だ
だけど僕自身だって明日そうなるかもしれない
だから僕みたいなバカでアホですぐに物事の大切さを忘れる奴は
こうして苦しいことに自ら身を置いて
オレンジジュースの美味しさを大切なもの有り難みを忘れないようにしなきゃならない
すぐ大切なものの有り難みを忘れる
もしかしたら僕の走ってる意味ってそういうことなのかもしれない
僕たちが生きている今日は
昨日亡くなった誰かが生きたくても生きれなかった明日だ
僕はまたもっと苦しいことに挑戦して自分が生きている大切さを忘れないようにする
これ以上小林麻央さんの話をしてるとまるで僕が好きだったかのようになるので彼女の話はこれで終わりです
1番苦しかったところで空を見上げて
あなたが生きたかったこの世界を僕なりに真面目に生きてみる事を誓いました
ゴールに行ったら珍しく連れてきた家族が待っていてくれて思わず僕は泣きそうになってしまったので、
恥ずかしさを隠すために大切なこの子達を抱っこしてゴールしてみました
あんまりこういう事は苦手なんだけど
もっと好きなものを好きと
大切なものをギュッと抱きしめられる人間になろうと思います
追伸
お父さん一応72㎞山を登ったり降りたりしてきたんですが…(・・;)
もう1つのお話は次回書きます
2017.6.25 長栄潔