人生苦なくして楽なし〜長榮潔〜

今年4本目の100㎞レース

 
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2013年人生はじめてのトライアスロン(swim bike run)に挑戦 15歳以来運動とは無縁の堕落した世界を生きて来た僕が 世界三大タイトルの IRONMAN ultramarathon100㎞ DMSサハラマラソン に死ぬまでに1度挑戦して完走してみたいと覚悟した 1㎞走れなかった32歳の僕が途方もない挑戦をしながら 人生に社会に経営に家族に生きるということに本気で向き合っている ロクデナシの僕にできるんだ他にできない人なんていない  人生はequalだ 仕事も家族も遊びもバランスが大事

なんて月だツキだ

 

土曜日のウルトラトレイル100㎞に向けて怒涛の2週間

 

トレーニング

焼き鳥屋

トレーニング

焼き鳥屋

 

この繰り返し

 

必然と睡眠時間は毎日4時間以下になる

 

質が落ちるの容認でそうせざるを得ない

 

なんせ1日はどうあがいても24時間だ

 

お金を払ってもコンビニでもドンキーでも売ってない

 

なんでも愛はコンビニで売ってるらしいけど

 

 

金曜日の夕方には秩父の現地に入らなきゃならないのに

焼き鳥屋がないのがこの2週間で今日だけだったから朝から打ち合わせを数件入れてしまった

というより入らざるを得なかった

 

そしたら事件です姉さん

 

木曜日の夜珍しく終電に間に合いそな時間に終わり

 

ダッシュで恵比寿駅の終電に乗り込む

 

珍しく早く帰れた嬉しさに意気揚々と帰宅

 

玄関開けて気づく…

 

 

あっ!?

 

今日寄るところがあって車で行ったの忘れてた

 

とりあえず高いで有名な渋谷区のパーキングに車を置いて来てしまった(T . T)

不安になりすぐに調べて電話

コールセンターでは値段がわからないの一点張り

値段わかんなぇもの売ってんのかよ

 

 

とりあえず終電で帰って来たから戻る終電もあるはずなく諦める

 

「どうか上限のあるパーキングでありますように」

 

明朝9:00から銀行と打ち合わせだったからそうなると8:00amには恵比寿まで取りに行かなきゃ

 

 

あっ!?

 

銀行に印鑑持ってくるように言われてたのに会社に忘れた

 

 

ダメだ確実に疲れてる。。

 

 

やっぱり睡眠は大事だと思う

 

 

更に早めにパーキングに愛車の電気自動車を取りに行く

 

だいたいこれ乗ってるとバカにされた目で見られるけどそんなことどうでもいい

車なんて中から見たらどれも一緒で見える景色に変わりはない

 

電気自動車はガソリン代かからないんだぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡的に上限があるパーキング

 

上限目一杯の3800円かかったけど

 

 

結局きょうも睡眠ほぼとれず

 

 

打ち合わせ3件終わらせて秩父に行くも17:00

 

なんとか受付時間内に着いたことですでにレースをゴールした気分

 

 

 

早く風呂入って飯食って寝なきゃ

 

 

 

起床3:00am眠い

 

既に疲労感

 

 

そうは言ってもスタート時間は待ってくれない

 

 

スタート会場に着いたのが4:55am

スタート5分前

 

 

どんだけドタバタなんだよw

 

これから100㎞最大で33時間走るとは思えない

 

まるで草レースにでも練習がてら出るかな体勢

 

 

着くなりスタート

 

 

ん?

 

むむ?

 

 

脚が軽い

 

 

睡眠時間とは裏腹にトレーニングの調整は中々完璧にしてきたおかげか

 

 

 

FTR100㎞ スタートだ

 

 

まずは目の前に見える武甲山をグルっと回って裏から山頂まで登る

 

ここが前半の山場

 

 

 

 

 

 

 

 

この山を試走で初めて見た時

 

怒りを感じた

 

山肌は大きく削られている

 

なんでも石灰山でその資源を山を削りながら捻出してるらしい何十年も

 

見るからに痛々しいその姿は

 

人間如きが自然の山をこうも削っていいものなのかと感じざるを得ない

 

 

そんな所を今度は1000人以上がドタバタ走る

 

自分で好きで出ておいてなんとも言えないが

 

 

いいのだろうか?

 

 

そう恐怖を感じた

 

 

とは言えレースは既にスタート

 

そんな心配他所に死ぬ気で走らなきゃ返ってこれない

 

苦行

 

 

走りながら僕はこのレースを何が何でもやり遂げたかった

 

 

日々、仕事で忙しいからこそ

 

それでも100㎞レースをやれば完走できることを証明したかった

 

 

疲れが出始めたのは40㎞過ぎ

 

山でトレーニング出来てないのが脚に出ていた

 

それでもそんなにペースは悪くなかった

 

 

それよりなにより一瞬

 

禅の声が聞こえた

 

 

全ては右であり左でもある

 

幸せも不幸も

贅も貧も

在も無も

信も疑も

苦も楽も

悲も喜も

痛も快も

 

全ては同じで

 

私にとっての右は貴方から見れば左だ

 

My right Your left,

 

 

その瞬間脚がフッと楽になって軽くなって

 

この苦痛も受け入れようと思えた

 

きっと人生でも

 

苦しいことが嫌だから楽をしようとする人が沢山いる

 

僕もそうだ

 

だけど

 

楽をいくら求めても楽にはならない気がする

 

楽は苦の中にあり

楽はまた苦の向こう側にある気がする

 

 

走ってることが

生きてる事の辛さが

楽になった瞬間だった

 

そして約半分の50㎞地点

 

ここから先は闇を伴い

本当の苦しいところの始まりだ

というところで

 

 

事故は起きてしまった

 

なにも

 

後付けみたいに劇化するつもりはないが

 

 

走ってる最中

 

何カ所も危ないところがあり

 

「おいおいこんなとこ走らせるの?」

と感じた

 

実際そこで注意発起してたスタッフに

 

「ここ落ちたら二度とこの世に帰ってこれないじゃないですか」

 

とジョーダン混じりに言っていた

 

 

そして本当に崖から転落して死亡してしまった選手が出た

 

 

 

大会は急遽中止

 

大会側としては当然だと思う

 

恐らくスタッフは大半が現地などに向かうだろう

 

その他への支持も出せなくなる

 

二次災害でも出れば取り返しがつかない

 

 

しかしそのため

 

僕の挑戦も終わってしまった

 

 

後付けで言うわけでなく

 

 

やはり山は怖い

 

その方が山を舐めてたなんて思わない

 

 

だけど僕も含めて

 

 

大自然の恩恵である

 

山を大きく削り

人間の欲求のために

資源を必要以上に確保し

 

山にズカズカ入る事の恐ろしさを目の当たりにした

 

 

こんな事故があっても僕はまた愚かだから山に入るだろう

 

 

しかしその前によく考えなくてはならないことがある気がしてならない

 

 

僕ら人間は山を舐め過ぎてる

 

 

自然界からしたら人間なんて

 

たかが小さな蟻ん子に過ぎない

 

 

僕らが蟻を踏んづけた時に気づき嘆くか?

 

 

自然とは偉大であり怖いものだ

 

 

この3年間

最低でも年間レースを10本以上

今年に関しては20本以上

出場して来た

 

 

しかし大会をやれば何千人もが同時に走り自然は崩れ

少なからず少量のゴミも出る

 

 

ちょうど来年は3本以上のレースに出ない(抽選次第で4本)と決めていた

 

 

ぼくは走ることが好きなのだ

泳ぐことが好きなのだ

遠くに行くことが好きなのだ

 

今月やりたかったサブスリーもなにも大会でサブスリーという記録を残したかったわけじゃない

なんなら駒沢公園で42㎞3時間で走れるならそれでもいいのだ

 

 

今回の事を機に少しレースと距離を置こうと思う

 

なにもレースに固執する必要はない

 

走りたければ山には行ける

泳ぎたければ海に行けばいい

 

この11月

横浜マラソンとFTR100㎞ が二本とも自然の脅威で中止になり

なんだか自然の脅威を今一度しっかりと見直す必要があることも感じたのと

運営する団体が中止になってもエントリー費用の返還は一切考慮しないことへはレースというものは所詮営利目的でしかないのかと憤りを感じる

 

なにも僕はそんなものの為に走りたいのではない

 

 

いつかやりたい

四国八十八箇所巡りRUN

世界アースマラソン

 

レースなんかじゃない

 

本当に自分のやりたいことなのだ

 

 

山は怒っている

自然は怒っている

 

あまりにも人間の利己的な振る舞いに

 

 

お亡くなりになられた方のご冥福を祈ると共にこれからも自然と人間がもっと共存できることを望みます

 

 

2017.11.19 長栄潔

 

 

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2013年人生はじめてのトライアスロン(swim bike run)に挑戦 15歳以来運動とは無縁の堕落した世界を生きて来た僕が 世界三大タイトルの IRONMAN ultramarathon100㎞ DMSサハラマラソン に死ぬまでに1度挑戦して完走してみたいと覚悟した 1㎞走れなかった32歳の僕が途方もない挑戦をしながら 人生に社会に経営に家族に生きるということに本気で向き合っている ロクデナシの僕にできるんだ他にできない人なんていない  人生はequalだ 仕事も家族も遊びもバランスが大事

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