UTMB8日前『僕の本音』

僕の10代はクソだった。
よく若気の至りとか若い頃は少しくらいヤンチャな方がとか慰められるが
そんなレベルではなくそもそも人としてどうかしてた
優しさなんてカケラや人を思いやる気持ちなんて微塵もなかったし
社会のルールは破るためにあるどころか気に留めたこともなかった
なんであんな生き方をしていたのか
なんでもっと自分や仲間を大切にできなかったのか
なんであんなにも人生や世界に投げやりになっていたのか
今となっては都合の悪い記憶は曖昧で覚えていない
大人になって知ったけれど
人生は因果応報で
きっと自分がしてきた悪い行いもいつか同じだけ自分に返ってくる
だから僕の30代と40代は10代と20代の贖罪の旅
一つでも多く苦しいこと辛いことをやらなきゃバチが当たるし許されない
そう考えると仕事でどんなに嫌なことがあってもキツいレースでも
自分はこのぐらいやってもまだまだ足りない
そう思える
よく若い頃に
「暴走族や不良に一度足を踏み入れると一生抜け出せない」
そう言われた
当時の僕には
「何言ってんだ俺の仲間や周りは最高の奴らばっかでそんなこと関係ない」
そう思っていた。
だけど30歳後半の今頃になって
というより「なっても」
いまだに追て回るシガラミやくだらない関係には
本気で嫌になる時がある
中には人として立派で尊敬できる人もいる
でもそんなのはごく僅かで
不良の大半は仲間も義理もへったくれもない
ただのわがままで自分勝手な奴らばっかだ
マラソンやトライアスロン、会社の経営を通して
自分が生きてきたのとはまるで別世界の人達を見て
つくづくまともでいい人達ばかりだと感じる
中には偏屈だったり変わった人もいるけれど
少なくても僕が見てきた「悪い人」とはまるで違う
僕がこれから先どんなにまともな生き方をしてもいい人を演じても
僕の中にいるモンスターはそう簡単には変わらなくて
一生拭いきれずに追て回るのかもしれない
それでも生きているうちに罪滅ぼしをしたい
あぁまともになりたい
次の苦行まであと8日
100mileレースは怖い
だけどその恐怖心に向かっている時その中に立たされた時
またほんの少しだけこうして本音が出て
するとまたほんの少しだけまともになれる気がする