ゴキゲンファミリー時給2,000円
時代は代わり、そういう日本人特有の美徳は正しくないと評価される時代になってきたけど、もはや誰かが代わりでもいい誰にでもできる仕事なら人間じゃなくてロボットがやればよいのではないかという話
時給2,000円(試用期間1,800円)
なぜそんな時代に人間を時給2,000円で雇うのか?
うちのお店は現在完全キャッシュレスのセルフオーダー制なので、注文を取ることもなければお会計もお客様自身がやり現金の受け渡しも一切ありません。
つまり、じゃあスタッフ何やるの?w
アルバイトの子の仕事は大きく分けたらドリンクと焼き鳥を席まで持ってくくらいですw
楽だw 飲食経験者なら実質研修なしで1日目から即戦力になれる程度の業務しかありません。
じゃあなんで時給2,000円なの?
答えはずっと1つだけです
せめて時給2,000円くらい貰わないと人生を豊かに過ごしていけないからです。
サービス業や飲食業の利益の取り分を大きく3つに分けると
- お客さん
- 会社(経営者、株主)
- 従業員
の3つです。
長らく日本のサービス業の考えは、
「お客様は神様でお金を出してる人が偉い」
と植え付けられてきました。
その結果、
お客様が得するように安くて高品質の物をサービス良く出さなくては売れないという過当競争が生まれ、
お金を出してる株主や経営者が偉いと当然のように知らしめられ、
それらを支えるために従業員が過度に負担を背負わされた、過重労働によって成り立ってきました。
ボクはこれを黄金の比率と呼んでいますが、だいたい成功や幸せや充実度をお金という労働対価で換算した時に日本の飲食店は、お客様5:会社4:従業員1くらいの取り分の比率じゃないでしょうか。
この比率をもう少し対等に均等にしてもよくない?
たしかにお客様は大事だし、最初の出資者がいなければはじまりすらしないけど、従業員はやっぱりロボットではない
ほんの少しだけ、お客さんにセルフで自分のスマホから注文して貰ったり会計をして貰ったり、時には待って貰ったりして、会社や役員や株主ばかりが儲けるのではなくてそのうちのわずか数%を、従業員に還元して比率を
お客さん4:会社3:従業員3
くらいの黄金比率にできないかな?(本当の理想は3:3:3)
そう思って取り組み始めたのが、社員月給40万円とアルバイト時給2,000円
まだ道半ばで続けられなければボクの戯言だ。
先日、テイクアウトしたお客様から焼き鳥が3本足りてなかったと電話を受けた。従業員の入れ間違いでミスだからもちろん謝って、「近くに来た際に声をかけていただいて焼き鳥を3本お渡しするか300円返させてほしい」と頭を下げたら、家まで届けるか振り込めと言われた。
たかが300円なんて思ってない。
たかが焼き鳥3本なんて思ってない。
焼き鳥のテイクアウトではこんなミスがたまにあって、雨の中隣の駅まで走って100円返しに行ったこともあった。
お客様は大事だが神様ではない
少なくても雨の中を走って100円返しに従業員に行かせられない。
もう少しだけ、日本のお客様は従業員や店員に寄り添ってくれてもいいのではないかと思う。
世の中が、ブラック企業だと揶揄して騒いだ日本の飲食業をブラック企業にさせているのは従業員に行き過ぎたサービスを要求する、ブラック企業だと騒いでいるあなた達自身でもある
美味しくてサービスの良い高レベルな日本の飲食業が一部のお客様や経営者の私服を肥やすために過重労働を強いられるのではなく、
従業員もまた人間らしく、人生を豊かに生きていけるために、物心両面で綺麗事だけでなく幸せになれることを強く望む.
そのために時給2,000円は過当なのではなく妥当なのだ。
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