LAST SUNDAY
春は別れの季節か出会いの桜か.
サハラ砂漠出発を3日後に控えて
Last Sunday
昨日からやっとパッキングを終えて改めてサハラマラソンの大変さを思い知る
サハラマラソンの説明書(レギュレーション)を読んでたら
「死亡した場合、遺体を運ぶのに1500ユーローかかります」
とサラッと書いてあってちょっと引くとともに、はじめてこの挑戦に対して恐怖を感じた
バックパック完了
やっとバックパックを10㎏以内で収めてなんとか完了
レースではなく準備が大変.com
この時の僕はまだ来週からはじまる地獄のレースがどれだけ大変か知る由もなし
最後の日曜日を家族でお花見🌸
平和だ…ほんとに平和だ
朝から妻がお弁当を作ってくれて
恒例の砧公園でお花見
なぜ砧公園か…
30分時間をもらって僕は抜け出しスイムの練習をしたいからなう
しかし、来週は灼熱の砂漠の真ん中にいるとは思えないほど平和だ
なのになぜ僕はその平和を投げ出して砂漠に行ったり過酷な道を選ぶのか
それはまるで平和で幸せである事が安心できないかのように。
自分でもわからない
でも昔から安泰や平和とは無縁の人生を歩んできた
なぜか平和や幸せでいると罪悪感すら感じてしまう
そんな平穏から逃れる為に過酷な道を選ぶようになった
思えば20年前
4月の桜の季節は僕にとって毎年別れの季節だった
10代悪さばかりしては警察の厄介になり10代後半1年以上外に入れた事なんてなかった
鑑別所4回少年院1回
なぜか毎年春になると捕まった
その為、桜は僕にとっていつも儚く別れの花だった
桜を見る度に思った
なんでこんなに世界は綺麗で美しくて輝いているのに僕はいつもそれ以上を望んで
当たり前の普通の大切を失う
朝起きて大好きな家族がいて、ご飯が食べれて、全部は思い通りにいかないけどそれなりに上手くいっていてそれでいいじゃないか
なのに僕の中のモンスターは更なる欲を求めて
「それ以上」
を望む.
無事に帰ってこようこの素敵な家族の為にも
桜はこんなに綺麗なのに僕はまた子供の入学式も放り出して刺激を求めてしまう
今度生まれ変わったらきっと家族を1番に考えられる男になろうと叶わない誓いをして
2016.4.3 長栄潔