“Both” L.A 1/2
人生は喜劇だ
職場も家庭も趣味もその人生全てが自分にしか演じることのできない舞台である
人生は
成功している人からしたらその全ては輝き眩しくかけがえのないもので
敗者から見れば世界は苦痛で地獄のような毎日が続く真っ暗なものであるだろう
だからこそ”成功“と”失敗“の尺度を自分自身に持たなけれならない気がしてならない
そこら中に溢れているホームレスと呼ばれる者がまるで人生の不成功者の様に沢山目に見えるL.Aの出張で今回そんなことをしみじみ感じた
もしも死ぬ直前世界最大企業Appleの創業者でもあるスティーブ・ジョブズでさえも自分の歩んできた道を本当に後悔したのであるのならそれは”Success”と言えるのだろうか
もしもL.Aダウンタウン界隈に犇めくホームレスの中にも世の中の憂いなど無関係に明日の悩み事すらなく人生を生きれている者がいるとしたそれは“Loser”なのだろうか
そんな社会や人間や人種が混沌する国がアメリカなのかもしれない
今回のロサンゼルスで僕には2つのタスクがあった
L.Aで生きる覚悟
僕は日本で生まれて日本で育ち両親にも恵まれ物凄い贅沢な家ではなかったがほとんどと言っていいほどなに不十なく生きてきたどころか東京からまともに出て暮らしたことも学校を転校したこともない
まるで沢山の人種が入り乱れ純血のアメリカ人などいないのではないかというロサンゼルスの人間性とはまるで正反対だ
だから仕事とは言えこれから数年間違う街で生きるということには多少の抵抗もあった
日本という街に家があり家族がいて趣味もあり仕事も会社もあり仲間も幼い頃からの友達もいて好きなことができて
いま僕はこれ以上望んだら罰が当たると思うほど順風満帆な生活をしている。
仕事とは言えそれを手放すことになるかもしれないリスクを犯してまでやらなきゃいけないミッションが今回の海外出店だ
これについて何故かは何度となく説明してきたし答えに絶対などないから割愛
それよりも今の僕にとっては、どうせやると決めてやらなきゃいけないことならば愚痴らず臆せずポジティブにその世界を楽しもうってのが僕の考えだ
そうやって過酷なIRONMANの挑戦もサハラ砂漠マラソンも四国のお遍路も飲食店の開店だって大変なビジネス研修も英語の勉強もやってきた
またそれと同じ事を繰り返すだけ
”どうせやるなら楽しもう“
だから今回の滞在中に仕事以外でも楽しく生きていけるものをたくさん探したかった。
そして毎日そんな楽しいものを探した
この滞在中に5月の僕の3度目の挑戦である彩の国の100mileレースに向けて
最低限体調を崩したくなかったしマイナスにしたくなかった
なんとか3月まででそれなりに順調に整えてきたものをゼロにしたくなかった。
築くのは大変だが壊すのは一瞬だ
しかしその甲斐もむなしく
とてもじゃないが5月にあのレースに挑戦できるコンディションではなくなってしまったのが現実だ
諦めが何度も過ぎる今も
あの大会だけはちょっと体調が悪いだけでも挑戦することすら怖い
万全ですら不安
だけれどそれでもその間も必死にもがき苦しみながらも山に行ったり其々の人達や仲間がそれぞれの環境で練習やレースに挑戦している姿をFacebookとか通して知れたのは、羨ましくもありながら自分の気持ちを途切れさせない唯一繫ぎ止める力となった
こっちも必死にやれることをやろうとは思ったが
練習としてトレーニングとしては、平日何もできなかった分を週末まとめて量で誤魔化すという、最低の結果が精一杯だったのが事実だ
この3週間でトレーニングとしてやった事は
これだけ見たらそこそこやってない?とか思うかもしれないが
3週間でまともな練習がこの3日だけって練習効果としてはよろしくないどころか停滞だ
自宅で毎週キチッとルーティンのトレーニングをこなせてる方がよっぽど質が高かった
自分でも情けないが環境が変わるだけでこうも当たり前のことができなくなるのかとまた自分の弱さを思い知らされた
それと同時に普段、当たり前の様に朝食を作り洗濯をしてくれている妻に支えられて自分がやりたい事をやりたい様にできている事をしみじみ痛感する
正直な気持ちはこんなコンディションでレース1ヶ月前を迎えてしまいアスリートとしては散々だ
来月の大会なんて海外の重大な仕事を言い訳に辞めてしまいたい気分だ
だけれど僕はそれをしたらきっと後悔するし事業も成し遂げられないで途中で投げ出す過去の自分に逆戻りすると思う
昨日、道に迷いながらも必死に夜通し走ってた仲間のカニさんを見ていたら迷子になってるのは自分だけじゃないと言われている様で
みんな必死にそれぞれの舞台で必死にもがいてゴールに向かってる
今年は絶対に一緒に完走しようと強く励まさられたようだ
だからここからもっかい残り1ヶ月の最善の方法を計画し直して
僕は挑戦するよ
そして必ずあのゴールテープをきるんだ