雨ですね〜天気の子を思い出しますね
2021年もあっという間に半分終わってしまいました。気を抜いてると1年もあっという間です。
2020年
1年前の2020年4月
アメリカから急遽ロックダウンで帰国したボクは会社を全撤退させるという決断をした。
あの日のボクは何を考え何を思ってその決断をしたかここに記す
ボクがアメリカにいた3月のキャッシュマイナスが1500万円。たいしたキャッシュもないうちのような零細企業では半年保たないと思った。あっという間に1億円以上の金が吹っ飛ぶだろうこの調子なら。
いや、アメリカを見ていたボクはもっと想像以上にこの事態は飲食業界にとって長引き酷くなると予感した。
何億円もの借金を抱えてまで経営はしたくなかった。
無責任にもそれが本音だ。
当たり前だがボクのために借金までして助けてくれる従業員などいない。なのに経営者が借金までして、助かる望みのほとんどない延命をしなくてはならないとは到底思えなかった。
ボクは10年前に結婚して家族を持った時から、あるバカな考えを持っていた
家族と会社の家族
もしも崖っぷちに立たされてどちらか一方の手しか持てないとしたらどちらを助けようとするのか。
そしてその答えは、自分の家族を犠牲にしてでも、会社の家族仲間従業員の手を取れる経営者像で在りたいとずっと思ってきた。
しかし2020年時点のボクはそう思えなくなっていた。
それは18年の経営者人生で、時に裏切られ、友にも裏切られ、会社の仲間という者が、自分の人生を賭けるだけの価値に値しない、そう思っていたのと同時に、
ボクの様な好き勝手してきた人間が、家庭を持ち、4人もの家族に恵まれ、それなりの家を持って、この家族を失いたくない、手放したくないと思える、自分にとってかけがえのない人生でいちばん大切なものなってしまっていたからだ。
そして、崖っぷちになった時に、大きな借金を抱える事も、切羽詰まることも恐れ、大変な状況になっても、家族の生活だけはギリギリのところで守りたいという思いもあり、ボクは被害がないうちに会社を潰すという決断に至った。
88人いた従業員の職を無くし、飲食店7店舗は閉店したが、おかげで大きな借金や新たな借金をすることもなく、なんとか会社をゼロにできそうだった。
全員が退職できる進路が決まったら、ボクは1人で小さな好き勝手な焼き鳥屋でも始めるお金くらいはあったし、それもまたいいなと想像していた。
予想外だったのは、数人従業員が残ってしまった。
ボクは荒れていた自分の気づかないところで
この数人の従業員の給与だっていつ払えなくなるかわからない
夜中に市場に行って野菜を買って、お肉を仕入れて、少しでも日銭を稼ぐ為に、デリバリーでもなんでもやって、朝から晩まで必死に働いて、夜は最後の閉店するゴキゲン鳥にも出勤して、1円でも作らなきゃと思って来た。
それでもボクの心は荒れていた。
10年かけて創り上げてきたものが壊れたからか
それとも従業員より家族をとった罪悪感か
必死に誰にも弱音を吐かず、最後まで自分がその十字架を背負って行くしかないと、その苛立ちに自分では気づいていなかった。
家庭では気づかないうちにその重圧の全てを妻に投げていたのかもしれない。
ボクはこんなに背負って家族のために会社も見捨ててやっているのになんでお前はわからない
その思いはいつしか一番守りたかったはずの家族をあっという間にバラバラにさせた
そして妻は子供4人を連れて出て行った。。
1番守りたかったもののために手放す事を覚悟した会社は残って、守りたかった家族を失った
人生はよくできてきる
もしも自分が間違った決断をした時に必ず正しい方向に修正してくれる
納得のいかないことや、間違った事をされると、人は対抗しようと必死になるけれど、本当はほっておけばいいのかも知れない
なぜなら人生が勝手に間違った者に罰を与えてくれるから
身勝手な私利私欲で自分にとって大切なものだけを守ろうとしたボクにも見事にバチが当たった
もう全部やめちまおうかなと思った
だけどまたしてもボクにはやめる選択枠は残されていなかった。
山梨で自分で店やりたいとか、絶対自分でやったら借金背負うことになるバカな奴がいたり、
キッチンカーやるから協力して欲しいとか、これまた絶対上手く行かなそうなこと言ってる子がいるから、
だったら会社で出してあげるから試しにやってみろって背負っちまった。
そんな事してたら、また社員が8人にもなってこの子達の仕事をなくさないためにやるしかなくなった。
やるならちゃんと人間らしい生活ができるように労働基準法を守った上でそれなりに給与を稼げる様にできる仕組みを作るしかなくなった。
そのためにはてきとうに好き勝手な焼き鳥屋を1軒やるんじゃなくて、ちゃんとしたお店を店舗展開も考えてやるしかなくなった。
気づいたらまたどっぷり経営のど真ん中に巻き込まれていた。
1番大切な家族を失って生きる気力もなかったはずなのに前に進むしかなかった
「もう辞めたい」
そう思えば思うほど引き戻された
戻れないなら前に進むしかない
ずっとこれがボクの宿命だと思って生きてきたけど、宿命を運命だと思えたらもう少し苦痛じゃなくなるかもしれない
いつも背後は崖っぷちだ前に進むしかない
今年の1番大事な仕事であった焼き鳥屋チキン野郎の立ち上げはある程度終わりました。残念ながら最大目標は達成できなかったけど、これもまた運命でボクがやりきってしまってはいけないと言うこと。
会社を今度こそ継続させるために、今度は駒沢チキン野郎の2階の焼肉弱肉強食の開店の準備に今月から入ります。
8月3日くらいにオープンできればいいなと思っていますがまたご報告します。
焼肉屋は店舗展開も大きく儲けることも優先させず、とにかく美味い焼肉屋を創ります
今日から毎日、焼肉のことだけを考えます
一度手を離したボクの経営者としての罪は一生消えないから、今後の経営者人生は人の為に何かを成し遂げることだけを考えて生きて行きます。
アルバイト時給2,000円
社員残業ゼロ月収40万円
まずはこれを達成継続するためにやるべき事をやる。
ただただそのためだけに。
美味い焼肉屋ができます楽しみにしていてください